任意整理を依頼した後の督促電話、無視しても大丈夫?

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任意整理は、弁護士や司法書士に依頼して債権者との間で債務の減額や利息のカット、残債務の分割弁済の協議を行う債務整理手続きの一種です。

自己破産や個人再生、特定調停など他の債務整理手続きと異なり、裁判所に申し立てが必要ないことから、簡易迅速で費用的にも安価な処理が期待できる点がこの任意整理手続きの大きな特徴といえます。

ところで、債務者が弁護士や司法書士に債務整理を依頼した場合、消費者金融などの貸金業者やクレジット会社は債務者本人に直接請求や督促を行うことが禁じられていますから、どんなに厳しい督促や取り立てを受けていた場合であっても、弁護士や司法書士事務所に任意整理を依頼すれば債権者からの請求や督促はピタリとやむのが通常です。

しかし、ごくまれなケースではありますが、弁護士や司法書士に任意整理を依頼しても債権者が請求を止めてくれない場合もあるのが実情です。

では、仮に弁護士や司法書士に任意整理を依頼したにもかかわらず債権者からの督促や請求が止まない場合、具体的にどのような対処をとればよいのでしょうか。

請求や督促の電話が来た場合、一切無視しても問題ないのでしょうか?

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任意整理を依頼したのに請求が止まないケースとは?

前述したように、任意整理を弁護士や司法書士に依頼した場合には請求や督促の電話等は一切なくなるのが通常ですが、ごくまれに請求や督促の電話等が止まない場合も有ります。

任意整理を依頼しても請求や督促が止まないケースとしては以下のような理由が考えられます。

(1)弁護士や司法書士から通知が届くまでにタイムラグがある場合

弁護士や司法書士事務所に任意整理を依頼した場合、弁護士や司法書士事務所からすぐに債権者に宛てて「債務者から債務整理の依頼を受けましたよ」という旨が記載された「受任通知」が各債権者に宛てて送付されることになりますが、その事務手続きには少なくとも半日~1日程度はかかるのが普通ですし、弁護士や司法書士事務所に相談に行ったのが週末で週をまたぐ場合には3~4日がどうしても必要になってきます。

また、その受任通知が債権者に郵送されても、膨大な通知書を扱う債権者の会社ではその受任通知が担当部署に到達し担当者がチェックするまで数日はかかりますから、どうしてもその間にタイムラグが生じてしまうのは避けられません。

このような理由から、事務手続きの処理の関係で弁護士や司法書士事務所に任意整理を依頼した後に入れ違いで債権者から督促や請求の電話が入る場合があります。

(2)債権者の依頼漏れがあった場合

任意整理の手続きは自己破産や個人再生などの手続きと異なり、特定の債権者だけを対象として、または特定の債権者を手続きから除外して弁護士や司法書士に処理を依頼することも可能です。

そのため、依頼人(債務者)によっては借金のあるすべての債権者を依頼せずにその一部だけを弁護士や司法書士に依頼することも意外と多くあるのですが、ごくまれに、自分がどの債権者を任意整理の手続きとして依頼しどの債権者を依頼しなかったのか、自分自身でもわからなくなってしまう依頼人(債務者)がいたりします。

当然、依頼しなかった債権者については請求や督促が止むことはないのですが、このような依頼人(債務者)は、依頼漏れがあった債権者であっても自分自身では「弁護士(または司法書士)に依頼した」と思い込んでしまっていますので、弁護士や司法書士に依頼していない債権者から請求や督促の電話が掛かって来た場合に「任意整理を依頼したのに請求が止まない」と勘違いしまうことがあります。

(3)債権者が小規模の街金融の場合

お金を借りたのが規模の小さな街金融であった場合には、弁護士や司法書士に任意整理を依頼した場合であっても稀に請求や督促の電話を止めてくれないケースがあります。

前述したように、弁護士や司法書士が介入した場合には貸金業者やクレジット会社はその後一切債務者本人に請求や督促をすることが禁じられているのですが、小規模の街金融ではそのようなルールを知らずに(または知っていてもわざと)債務者本人に請求や督促の電話を入れる場合があります。

(4)闇金の場合

前述したように、一般的な貸金業者やクレジット会社は弁護士や司法書士が介入した場合には一切本人に請求することが禁じられますので、受任通知が届いた後は前述した特別なケースでもない限り、それ以降本人に請求や督促を行うことはありません。

しかし、闇金の場合は異なります。

闇金はもともと自分たちの行為が違法で犯罪行為にあたることを認識したうえで貸付を行っていますから、弁護士や司法書士が介入したことなど関係なく債務者本人に対する請求や督促を続けるからです。

任意整理を依頼した後の請求・督促電話は基本的に無視しても構わない

結論からいうと、弁護士や司法書士に任意整理を依頼した後に債権者から掛かってくる請求や督促の電話については、基本的にすべて無視しても構いません。

なぜなら、前述したように消費者金融などの貸金業者やクレジット会社は弁護士や司法書士が介入した後は債務者本人に直接請求することが禁じられていますので、債務者本人が債権者からの請求や督促に応じる必要は一切ないからです。

もっとも、前述の(1)のように弁護士や司法書士事務所から通知が届くまでに数日のタイムラグが生じてしまうのは避けられませんので、そのような請求や督促が来た場合には、債権者からの電話に出て「任意整理を弁護士(または司法書士)に依頼していること」を伝えることは差し支えありません。

前述の(3)のような街金融からの請求や督促に対しては、電話に出て弁護士や司法書士に依頼していることを申告しても良いですし、依頼した弁護士や司法書士に連絡して事務所の方から請求や督促の電話を止めるよう警告してもらっても良いでしょう。

前述の(2)のような依頼忘れの可能性がある場合には、任意整理を依頼した弁護士や司法書士事務所にいったん連絡をして依頼した債権者を確認し、依頼忘れがある場合には債権者を追加するよう弁護士や司法書士に申し入れることが必要です。

▶ 任意整理の途中でも債権者を追加できる?

なお、闇金については前述したように弁護士や司法書士に依頼してもすぐに請求や督促の電話が止むわけではないので、ある程度の期間は我慢するしかないないでしょう。

▶ 闇金からお金を借りてはいけない本当の理由

債権者に余計なことは言わないのが重要

以上のように、弁護士や司法書士に任意整理を依頼した場合であっても稀に債権者から直接請求や督促がなされるケースもありますが、そのような電話等は基本的に無視してかまいませんし、仮に電話に出る場合であっても「弁護士や司法書士に依頼しているのでそちらに聞いてください」と回答して何ら構いません。

なお、ここで重要なのは、債権者からの請求があった際に余計なことを言わないようにしなければならないという点です。

債権者からの請求に余計なことを言ってしまうと、たとえば時効間近であった債務が債務者の言葉で時効中断の高架が生じてしまい時効の主張ができなくなってしまうようなこともあり得ますので、余計なことは言わない方が無難です。

ですから、仮に任意整理を依頼した弁護士や司法書士に依頼したあとに債権者から電話があった場合には、そのまま無視して弁護士や司法書士に連絡して債権者に請求を止めるよう電話をしてもらうか、債権者からの電話に出るにしても「弁護士(または司法書士)に聞いてください」と回答してさっさと電話を切るか、のどちらかの対処をとるのが最も安全なのではないかと思います。

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