住所を変えればブラックでも借り入れできるか?

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自己破産や任意整理などの債務整理を行って借金を処理した場合には、「JICC」や「CIC」「全国銀行協会」といった信用情報機関に「債務整理で借金を整理した」という事故情報が一定期間登録されることになります。

これは、一般に言われている「ブラックリストに載る」ということになりますが、このように信用情報機関に事故情報が登録された場合には、その事故情報が登録されている期間中は新たら借り入れやローンの利用が事実上できなくなってしまうのが通常です。

金融機関や貸金業者に融資の申し込みをする場合には、その金融機関や貸金業者が信用情報機関に事故情報を照会することになるため、その段階で過去の債務整理の情報が知られてしまうことになり、融資の審査で落とされてしまうためです。

ところで、この信用情報機関に事故情報として登録されている期間中に融資を受けるための「裏技」として、「住所を変更すれば信用情報がブラックでも融資の審査に通る」という話を聞いたことはないでしょうか?

信用情報機関では、その個人の「氏名」と「住所」と「生年月日」の3点で個人の信用情報が管理されていますので、そのうちの「住所」を変更させれば、過去の債務整理に関する事故情報は「同姓同名の他人の事故情報」として扱われることになり、新たに融資の審査を申し込む際の審査で問題にされなくなる、というのがその裏技の根拠のようです。

では、実際に自己破産や任意整理などの債務整理を行って借金を整理し、信用情報機関に事故情報として登録されてしまった場合であっても、引っ越しをして「住所を変更」すれば新たな借り入れやローンの審査に通るようになるのでしょうか?

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住所を変更しても信用情報の照会で引っかかる

結論から言うと、過去に自己破産などの債務整理を行って借金を整理した後に引っ越すなどして「住所」を変更したとしても、信用情報機関に事故情報の照会がなされた場合には、事故情報で登録されている「変更される前の住所」の「同姓同名で生年月日が同じ」人物と「同一人物」であることが強く疑われる結果、厳しく審査がなされることになりますので、事実上新たな借り入れの審査は通らないと考えたほうが良いと思います。

先ほども述べたように、信用情報機関に登録される情報は「氏名」「住所」「生年月日」の3つの事項で「同一人性」を判断していますので、「住所」が異なれば「同姓同名で生年月日が同じだけれども全く別の人」の信用情報として判断されますから、過去に自己破産などの債務整理を行って借金を整理した場合であっても、「住所」を変更すれば新たな融資の審査で「過去二債務整理した」という事故情報は直ちに知られることはありません。

しかし、常識的に考えて「同姓同名」で、かつ「生年月日も全く同じ」人が存在している確率はほぼ「ゼロ」に等しいといえますから、「住所だけが異なるだけ」で「氏名も生年月日も同じ人」の事故情報が存在していれば、融資の審査を行う金融機関や貸金業者の側としても「単に引っ越ししただけじゃないの」と疑いを持たざるを得ません。

そのため、仮に融資の申し込みがあった人物の信用情報を信用情報機関に照会をかけた際に「住所が異なるだけで氏名も生年月日も同じ人の事故情報」があることが判明した場合には、融資の申し込みを受けた金融機関はいったん融資の審査を保留にして、その融資の申し込みを行った人に対して「過去に引っ越しの事実はないか」という点を念入りにチェックするのが普通です。

たとえば、「過去に引っ越しした事実はないか」とか「現在の住所地に引っ越したのはいつで、その前はどの住所地にすんでいたのか」とか、あるいはその事故情報の存在する「同姓同名で生年月日も同じ人」の住所地を挙げて「〇年から〇年にかけて○○県に住んでいたことはありませんでしたか?」などと質問をして、「住所が異なるだけで氏名も生年月日も同じ人物」と同一人物でないのか、という点を厳しくチェックすることになるでしょう。

そうなると当然、その質問に正しく答えようとすれば過去に引っ越しをして住所を変更していることが知られてしまうでしょうから、過去に債務整理を行った事故情報のある人との同一人物性が明らかとなって融資の審査ではねられることは避けられないと思います。

審査の際に過去の引っ越しの事実を隠したり虚偽の回答をすること自体が「詐欺」にあたる

このように、過去に自己破産などの債務整理を行って借金を整理した後に引っ越しをして「住所」を変更したとしても、新たに融資を受ける際の審査で「住所が異なるだけで氏名も生年月日も同じ人」の事故情報との関連が疑われ、厳しくチェックされることによって同一人性が判断されることになりますから、常識的に考えて、「住所を変更しただけ」で過去の債務整理の事実を隠すことはできないと考えたほうがよいでしょう。

もっとも、そのような審査の際に、引っ越しをして住所を変更した事実を隠しとおせれば、「住所が異なるだけで氏名も生年月日も同じ人」の事故情報があったとしても「氏名も生年月日が同じだけで全くの別人」と判断され、新たな融資の審査も通るのではないか、と思う人もいるかもしれませんが、それはそれで問題となります。

なぜなら、そのように本当は住所を変更した事実があるにもかかわらず、それを隠して「住所が異なるだけで氏名も生年月日も同じ人」の事故情報は自分の事故情報ではないと信じ込ませて金融機関の融資の審査を通過してしまった場合には、その「住所を変更した事実はない」と申告したり「過去に債務整理をした事実はない」と申告して金融機関を欺いて融資を受けたこと自体が「詐欺罪」として刑事上の問題を生じさせるからです。

【刑法246条1項】

人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

金融機関や貸金業者から融資を受けるという行為は金融機関や貸金業者から「金銭という財物」の「交付」を受けるということですので、その融資を受ける際に「住所を変更した事実はない」とか「過去に債務整理した事実はない」などと虚偽の申告をしてしまった場合には「金融機関や貸金業者」という「人(法人)」を「欺いて」金銭の交付を受けたということになり「詐欺罪」が成立する余地があります。

ですから、仮に引っ越しをして住所を変更することにより、過去の信用情報の照会がなされないケースがあったとしても、それ自体が詐欺罪として犯罪になることを考えれば、審査の際に「過去に引っ越しの事実はない」とか「過去に債務整理した事実はない」などと虚偽の申告をすることは絶対にあってはならないことであるといえます。

最後に

以上のように、たとえ「住所」に変更が生じていたとしても、金融機関の審査では、「住所が異なるだけで氏名も生年月日も同じ人の事故情報」も信用情報機関への照会で審査の申し込み人と照合がかけられることになり、厳しくチェックされることを考えれば「住所を変える」だけで融資の審査を通過するのは事実上不可能と言えます。

また、仮にそれが可能であったとしても、審査の際に引っ越しの事実や過去の債務整理の事実を隠すこと自体が融資を申し込む金融機関や貸金業者を欺く行為になり「詐欺罪」を構成してしまいますので、「逮捕されても構わない」というような無法者でもない限り、過去の債務整理の事実を隠したまま新たな融資を受けることはできないでしょう。

このような事実を考えれば、信用情報機関に事故情報が登録されている期間については、どのような方法を用いても新たな借り入れやローンを組むことはできないものと考えられますので、不正な「裏技」を探すために時間を費やすのではなく、借り入れに頼らないで生活できる方法を模索するほうがよいのではないかと思います。

信用情報
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