闇金は「交渉力がある」弁護士や司法書士に依頼してはいけない?

闇金から借り入れを行ってトラブルに巻き込まれている場合には早急に弁護士や司法書士に相談し、適切な対処をしてもらう必要があります。

その場合には当然、自分自身で弁護士や司法書士に相談する必要があるわけですが、弁護士や司法書士といっても星の数ほどいますので、具体的にどの弁護士または司法書士に依頼すれば闇金トラブルが適切に解消されるのか、という点は一般の人には分かり難いものです。

そのため、闇金トラブルで悩んでいる多くの人が「どこの事務所に相談すればいいんだろう…」と更に頭を悩ますことになるのですが、その際に気を付けてもらいたいのが「交渉力のある」弁護士や司法書士が必ずしも「闇金の処理」という事件を解決するために適しているとは言えないという点です。

交渉力の「ない」弁護士・司法書士の間違いじゃないの?…と思われるかもしれませんが、間違いではありません。

「闇金」に関するトラブルに関しては、交渉力の「ない」弁護士や司法書士であっても問題なく解決することができますし、むしろ交渉力の「ない」弁護士や司法書士の方が、より依頼人の利益になる解決結果を導くことができるケースが多いのです。

なぜそのようなことが言えるかというと、そもそも「闇金の処理」という仕事に「交渉力」は一切必要とされていないからです。

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闇金トラブルの処理に「交渉力」は必要ない

実際に闇金との間でトラブルの解決をしたことがない人にとっては意外に思えるかもしれませんが、闇金とのトラブルを解消するために「交渉力」は全く必要ありません。

なぜなら、弁護士や司法書士が闇金事件を処理する際には闇金側と「交渉」するような事項は何一つ存在しないからです。

弁護士や司法書士が依頼人から「闇金」に関するトラブルの解決を依頼された場合には、事実関係を詳細に聞き取ってから闇金に対して電話を入れて「交渉」に入るのが一般的ですが、厳密にいうとその電話による「交渉」は「交渉」ではなく単なる「告知」にすぎません。

ちなみに、その闇金に「告知」するのは次の3つの事項になります。

【弁護士・司法書士が闇金に電話で”告知”する事項】

  • 「今後の返済は一切しない」
  • 「本人への請求や関係各所への督促・嫌がらせを一切止めよ」
  • 「これまで依頼人が支払った金銭を全額返還せよ」

なぜこの3つの事項を”告知”するかというと、過去の最高裁判所の判例(最高裁平成20年6月10日)で「闇金からの借入については利息だけでなく借入元本も返済する必要はない」と判断されているからです。

闇金からの借り入れは「公序良俗に反する無効な貸し付け」であって闇金側は顧客から利息だけでなく貸付のために交付した「貸付元本」さえも返還を請求できないことが法律上確定しているのですから、闇金に対しては「借入元本も含めて1円も」返済する必要はありません。

また、闇金からの請求は法的根拠のないものになりますから法律的には「架空請求」と同じであってそれに応じる必要もありませんし、本来顧客は闇金に1円も返済する必要はなかったわけですから、闇金に支払ったお金がある場合は「その全額」を「返せ」と請求できることになります。

その結果、弁護士や司法書士が依頼人から「闇金の処理」の依頼を受けた場合には、この3つの事項を闇金に対して電話で「告知」することになるのです。

勘違いしてもらいたくないのが、この3つの事項が「告知」事項であって「交渉」の余地のある事項ではないという点です。

「交渉」というのは「お互いが譲歩しあいながら妥協点を見つけて合意に至る話し合いをすること」を言いますが、この3つの事項については最高裁判所の判例で判断されている確定的な事項になりますので、弁護士や司法書士としてはこの3つの事項に反するような「譲歩」をして闇金と「妥協点を見つける」こと自体出来ないことになります。

なぜなら、そのような「譲歩」をして闇金と「妥協」した合意をしてしまうと最高裁の判例で判断が確定した法的基準に反して依頼人に不利は合意を取り付けてしまうことになり、倫理的に問題とされてしまうからです。

つまり、闇金トラブルの解消に関する依頼を受けた弁護士や司法書士は、上記の3つの事項を「告知」する以外にやれることはなく、闇金と「交渉(闇金に譲歩)」すること自体が倫理的にできないわけですから、弁護士や司法書士が依頼人から闇金処理の依頼を受けた際に闇金と「交渉」すること自体がないのです。

闇金に電話した際に上記の「告知」をするだけで「交渉」することができないのであれば、弁護士や司法書士が闇金のトラブルを解消させるために「交渉力」は必要とされず、そもそも「交渉力を行使する」場面さえ発生しえないのですから、「闇金の処理」と言う仕事において「交渉力」は必要ないといえるのです。

闇金が手を引かない場合は「口座の凍結」や「携帯電話の強制解約」などの対処療法で対処するしかない

このように、闇金に対しては先に述べた3つの事項を「告知」する以外に弁護士や司法書士は闇金と話すことがありませんから、依頼を受けた弁護士や司法書士はその3つの事項を闇金に電話で「告知」するだけになります。

そこには「交渉」の余地はありませんので、闇金がどんな理屈をこねようと、怒鳴り上げてこようと、弁護士や司法書士は単に先ほどの3つの事項を「告知」する以外に話すことはないのです。

もちろん、その3つの事項を弁護士や司法書士が「告知」したとしても闇金側は「借りたものは返すのが筋だろう!」とか「借りたものは返すのが道徳ってもんだろう、道徳より法律の方が優先されるのか!」とか「こ〇すぞ!」とか、わけのわからない理屈をこねまわして怒鳴りまくるのが常ですから、その3つの事項の「告知」を受けた闇金が「そうですか、わかりました」と素直に応じてくれるわけではありません(といっても全体の6割はその時点であっさり手を引いてくれますが…)。

しかし、闇金が何と言ってこようが、先にも述べたように最高裁の判断が確定しているので弁護士や司法書士が最高裁の判例に反して「闇金側に譲歩すること」を目的とした「交渉」をすることはありえません。

では、そういう場合に弁護士や司法書士がどうするかと言うと、『闇金からお金を借りてはいけない本当の理由』や『弁護士に依頼すれば闇金も簡単に解決すると思い込んでいる君へ』のページでも解説しているように、闇金の使用する銀行の「預金口座を凍結」させたり警察署長への「携帯電話契約者確認要求」の手続きを利用して闇金が使用している「携帯電話を強制解約」させたりすることで、闇金と対処していくしかありません。

(※具体的には→闇金が利用している携帯電話を強制的に解約させてしまう方法

もちろん、弁護士や司法書士が闇金の「口座を凍結」させたり「携帯電話を強制解約」させる場合には、闇金に対して「これ以上本人に電話したら口座凍結するよ」とか「これ以上勤務先に電話するようだったらお宅の使ってる携帯電話を強制解約させちゃうよ」とか告知して闇金が本人への請求や嫌がらせを止めるよう促すことはあります。

しかし、それは単に「口座を凍結すること」や「携帯電話を強制解約すること」を「告知」しているだけであって、闇金と「妥協点を探すための交渉」をしているわけではありませんから、その点を考えてみても闇金の処理をするのに「交渉力」は必要ないことになります。

弁護士や司法書士が闇金と「交渉」することがあるのは依頼人本人から指示される場合だけ

このように、闇金トラブルを処理するのに闇金との「交渉」が必要になるシチュエーションは通常はありませんから、弁護士や司法書士が闇金事件を処理するのに「交渉力」は一切必要ないことになります。

闇金事件に必要なのは、交渉力ではなく、闇金から何を言われても毅然とした態度で「以後の返済はしません」「本人や関係各所への請求や嫌がらせを止めてください」「今まで支払ったお金は全額返してください」と、闇金に対して「淡々と告知することができる能力」にすぎないのです。

もっとも、だからと言って闇金の処理で「交渉」することが一切ないのかと言うとそうでもありません。

依頼人本人から「闇金と交渉してください」と言われたときは、弁護士や司法書士としても依頼人の意思を無視するわけにはいかないので闇金と「交渉」することはあります。

どういう場合かと言うと、闇金からの請求や嫌がらせに耐えかねた依頼人が「これ以上我慢できないので闇金が請求しているお金を支払うことで話をつけてください」と弁護士や司法書士に願い出た場合です。

闇金からお金を借りてはいけない本当の理由』や『弁護士に依頼すれば闇金も簡単に解決すると思い込んでいる君へ』のページにも書いていますが、10件の闇金がいればそのうち2件前後の闇金は弁護士や司法書士が介入して警告の電話をしたところで本人への請求や嫌がらせを止めることはないのが実情です。

特に「闇金側が実質的に損をしている状態で弁護士や司法書士が介入するケース」では、闇金にどんな対処を取ったとしても、その闇金が警察に逮捕されない限り、まず闇金側は手を引かないのです。

(例えば5万円を借り入れて1万円を3回しか返済していないようなケースでは闇金側は実質的に2万円「損」をしているので、弁護士や司法書士が介入したことなどお構いなしに、その闇金側の損失となっている2万円が回収できるまで本人への請求や嫌がらせを継続します)

そういう闇金が相手の場合には、先に述べたように、依頼を受けた弁護士や司法書士はその闇金の使用する「口座を凍結」させたり「携帯電話の強制解約」などを行って闇金に対抗するのですが、「何をやっても手を引かない闇金」の場合は、そのような対処をしても手を引かないので、最終的には依頼人本人は「その闇金が警察に逮捕される」までひたすら我慢するしかない状況に置かれることになります。

つまり、「何をやっても手を引かない闇金」に対しては、最終的には「闇金」と「依頼人」との「我慢比べ」になるわけです。

「そうならないように交渉するのが弁護士や司法書士の仕事だろ!」と思う人もいるかもしれませんが、それは間違っています。

なぜなら、「090金融」や「080金融」といった闇金は「居場所」や「顔」を隠した状態で本人への請求や嫌がらせをしてくるのですから、弁護士や司法書士ができることは先ほども述べたように「闇金の口座を凍結させる」とか「闇金が使用する携帯電話を強制解約させる」ぐらいしかないからです。

警察のような捜査権限は一民間人にすぎない弁護士や司法書士には与えられていませんから、警察が本腰を入れて捜査を開始しない限り、弁護士や司法書士の使えるカードは「口座の凍結」と「携帯電話を強制解約」の2枚しかないのです。

ですから、その2枚のカードを切っても本人への請求や嫌がらせを止めない闇金に対しては、弁護士や司法書士は無力なのです。

「だからそこを交渉で何とかするのが弁護士や司法書士の仕事だろ!」と言う人がいるかもしれませんが、無理なものは無理です。

食卓の上に置かれたパンに群がるゴキブリに「これ以上パンに群がると殺虫剤をかけますよ」「もう十分食べたんだから外に出ていきなさいよ」と説得してもゴキブリが家の外に出ないのは、「この食卓でパンを食べる」という”利益”と「これ以上食べると殺虫剤で殺される」という”損失”との損得勘定ができる知能がないからであって、「これ以上パンに群がると殺虫剤をかけますよ」とゴキブリに「交渉」している人間の「交渉力がない」からではありません。

それと同じで、「何をやっても手を引かない闇金」は「損得勘定」のできない「知能の劣る」ただの「バカ」にすぎないわけですから、そんなバカに対してどんなに「交渉力のある」弁護士や司法書士が理詰めで交渉したところで、ゴキブリはパンに群がることを止めないわけです。

弁護士に依頼すれば闇金も簡単に解決すると思い込んでいる君へ』のページでも書きましたが、「何をやっても手を引かない闇金」を抑え込むためには、究極的にはCIAに依頼して工作員を派遣してもらい闇金の携帯電話をハッキングして使えないようにするとか、米軍から海兵隊の特殊部隊を送り込んでもらい闇金が電話を掛ける瞬間に突入させて携帯を持つ手を抑え込む、とかしない限り事実上不可能なのです。

このように、「何をやっても手を引かない闇金」が相手の場合は最終的には「闇金」と「依頼人」との「我慢比べ」になるわけですが、「その我慢比べ」に依頼人が負けた場合には、依頼人は弁護士や司法書士に対して「闇金と手打ちの交渉をするよう」に申し入れてくることになります。

「先生、もうこれ以上我慢できないので何とか闇金と話しを付けてもらえませんか?闇金が言うようにお金を支払うことで話をまとめてくれませんか?」という具合にです。

もちろん、弁護士や司法書士としてはそう言われても「はいそうですか」といって安易に闇金と手打ちの交渉はできないので、依頼人に対して「我慢できないなら携帯の番号を変えたらどうですか」とか「隣近所や勤務先へは事情を説明して理解を求めるしかないですよ」とか「どうしても我慢できないなら引越しとか転職も考えてみてはどうですか」とか説得してみるのですが、そういった「自分自身の不利益」を甘受できない依頼人の場合は「闇金にお金を払うこと」で処理を終わらせようとします。

そのような場合は弁護士や司法書士としても依頼人の意思を無視することはできないので闇金側と手打ちの交渉を行うことになります。

もちろん、違法な利息を闇金に支払うわけにはいきませんから、通常は闇金に対して「借入元本」と同一金額を支払うことで闇金と「手打ち」の話し合いをすることになるでしょう。

(例えば、先ほどの事例のように5万円を借り入れて1万円を3回しか返済していないようなケースでは闇金側は実質的に2万円「損」をしているので、その闇金側が実質的に「損」をしている2万円を本人から闇金に支払う代わりに闇金は以後の請求をしないという内容の「手打ち」で闇金側と話をつけることになります。ちなみに、弁護士や司法書士が介入すればこのような「手打ち」の交渉はまず100%まとまるのが通常です。)

こういった場合には闇金と「交渉」することもありますが、そこまでくれば「交渉力」もへったくれもなく、闇金側も「貸付元金」が回収できることで手を引くのが通常ですので、こういった「手打ち」の場面でも「交渉力」うんぬんは全く関係ないことになります。

闇金の処理に「交渉力がある」弁護士や司法書士は「闇金の要求を丸呑みしている」可能性がある

以上で説明したように、弁護士や司法書士が闇金のトラブルを処理するのに「交渉力」を必要とする場面は存在しないので、そもそも闇金処理に「交渉力」は一切必要ないことになります。

なぜこのページでこのようなことを長々と書いているかと言うと、一般に闇金の処理で「交渉力がある」と言われている弁護士や司法書士の中には、闇金と安易な妥協点を見つけて闇金に譲歩して話をまとめる「交渉」をしてしまう弁護士や司法書士がいると思われるからです。

闇金事件を処理する弁護士や司法書士の側からしてみれば、「借りたものは返すのが筋だから借り入れ元金ぐらいは返したほうがいいんじゃないの?」と依頼人を説得して、それまでどれだけ依頼人が闇金に対して返済を繰り返してきていたとしても「借り入れ元金を返すこと」を交渉のカードとして闇金と「交渉」し、最初から闇金と「借り入れ元金を返済する手打ち」の交渉をする方がはるかに「楽チン」です。

先に述べたように、最高裁の判例の判断どおりに「以後の返済はしない」「本人への請求や嫌がらせはやめろ」「今まで返済したお金を全額返せ」といった主張を告知して闇金と「我慢比べ」をするのは、依頼を受けている弁護士や司法書士としても長期間の対応と「口座の凍結」や「携帯電話の強制解約」などの面倒な事務手続きが必要となるため相当な労力と時間を取られることになります。

弁護士や司法書士にしてみれば、依頼人が闇金に対していくらかのお金を支払って手打ちの交渉をした方がよほど効率よく簡単に闇金事件を処理できるので、最初から闇金と「借り入れ元金を返済する手打ち」の交渉をする方がはるかに好都合なわけです。

仮に闇金事件の依頼を受けた弁護士や司法書士が「闇金事件を効率よく処理したい」と考えるような弁護士や司法書士であった場合には、闇金と電話で話す際に安易に「闇金側の請求を丸呑み」したり、弁護士や司法書士が介入する前にどれだけ返済していようと「借り入れ元金を返済する手打ち」の「交渉」を行い、そうして闇金との間で「手打ち」の合意をすることで依頼人に「闇金側が納得する金額」を支払わせ、処理を終わらせることになるでしょう。

(例えば、先ほどの事例のように5万円を借り入れて1万円を3回しか返済していないようなケースであれば、闇金側は実質的に2万円しか「損」をしていないにもかかわらず「もう請求はしないがその代わり元本の5万円を返せ」と言ってくることが多いのですが、その場合に「最高裁の判例どおり1円も払わないぞ」とか「実質的に2万円しか損してないんだから2万円でいいだろ」とか言って対抗するよりも、闇金の請求を丸呑みして「5万円を返済する」という合意をする方が依頼を受けた弁護士や司法書士としては手っ取り早く事件を終わらせることができます。)

もちろん、それは「本来は支払わなくてもよいお金を依頼人に支払わせる」ことになりますので依頼人にとっては経済的に「損」になりますし、それまでその闇金に「借り入れ元金を上回る金額の返済」を繰り返していたような場合には「本来払わなくてもいい利息を支払わされたあげく、さらに返さなくてもいい借り入れ元金までも支払わせられる」という「大きな損」をしてしまうことになります。

しかし、依頼人としては「闇金にお金を支払うことで闇金の請求や嫌がらせが止まった」という喜びの方が大きいので、依頼人からは「交渉力のある先生に依頼してよかった」とむしろ感謝されてしまうわけです。

もちろん、そのように処理すれば「何をやっても手を引かない闇金」でも比較的簡単に手を引いてくれるのが通常ですので、依頼人本人への請求や嫌がらせも最小限に抑えることができるという点だけを考えると、「闇金の請求を受け入れて手打ちにする」こと自体が否定されるものでもないでしょう。

しかし、こういった「安易に闇金と手打ちの交渉をしてしまう」ような弁護士や司法書士が「交渉力のある弁護士」「交渉力のある司法書士」として評判が上がってしまうという状況は、果たして好ましい状況と言えるのか、とても疑問です。

一般に「闇金に対する交渉力が高い」と言われているような弁護士や司法書士であっても、それは単に「闇金側の請求を丸呑みして安易な手打ちの交渉をしているだけ」の可能性もありますので、「交渉力がある」といった評判だけで闇金の処理を依頼する弁護士や司法書士を選んでしまうのは危険なのではないかと思います。

最後に

逆に言えば、「交渉力がない」と言われているような弁護士や司法書士であっても、それは単に最高裁の判例の判断どおりに「以後の返済はしない」「本人への請求や嫌がらせはやめろ」「今まで返済したお金を全額返せ」といったことを毅然とした態度で闇金に告知しているだけであって、「安易な妥協をしない」というポリシーの元に依頼人のことを思って対処しているだけの場合もあるはずです。

「交渉力がない」のは闇金トラブルに関する処理能力がないのではなく、最高裁の判例の見解に沿って正しい処理をしているがゆえに闇金からの請求や嫌がらせが止まず、依頼人から誤解をされて間違った評価で評判を落としているというケースであるかもしれないのです。

繰り返しますが、「闇金の処理」に「交渉力」は必要ありません。

必要なのは、どれだけ闇金に毅然とした態度で対処できるか、どこまで安易な妥協をしないで闇金と対峙できるか、どれだけ長く依頼人本人に寄り添ってくれるか(依頼人が音を上げるまで闇金に「口座の凍結」や「携帯電話の強制解約」などの対処を取ってくれるか)、といった点になりますので、そこを誤解しないように弁護士や司法書士を選んでもらいたいと思います。